僕の知らない内山まいの表情
アパレル系のショップ店員をしていた内山まいは派手な外見でしたけど、見た目と違って身持ちが固く、料理上手で家事も得意。そんな家庭的な性格のギャップに惹かれたんでしたよね。でも、奥さんの過去の話って聞いたことありますか?男性遍歴、経験人数。本当はどんな人生を歩んできたんでしょうね?信じている妻が、知らない所で誰かに淫らに染められていく絶望感。今まさに不思議と背筋がゾクゾクしているんじゃないですか?
最愛の妻の心と身体が徐々に間男に傾いていく絶望の物語。
見かけによらず身持ち固い妻だから…
「ああ見えて実は一途な所が結婚の決め手だったんだよ…」学生時代の友人たちと地元の安い居酒屋で久々に飲んでいた時だった。なにがきっかけで僕の妻の話になったのかは深酒のせいでよく覚えていないのだけれど、「お前の嫁は美人でスタイルも良いし、派手だから男がたくさん寄ってきそうだよな」
そんなことを言われて、思わず口をついて出てしまった。僕の妻は本当に真面目で面倒見が良く、性格的に浮気なんてしない、というかできない人間だということは分かり切っていたものだから、少しムキになってしまったのかもしれない。強いて気になる事と言えば、元々アパレル系のショップ店員をやっていた妻は、仕事柄男女問わず交友関係が広い様子で、SNSをマメにやっていることくらいのものだ。昔の男とも繋がっていたりするんだろうか…?
傷心気味の妻に付け入る狡猾な間男
僕は妻を信じているし、疑ったことすらない。だからこそ妻が間男の誘惑を当たり前のように払いのける瞬間をこの目で見てみたかった。メンタルケア商品の営業マンという設定で、その男は僕たちの家の敷居をまたいだ。宗教的な何かと勘違いしそうなほど異常なテンションでニコニコと話す間男に翻弄される妻だったが、接客業で培われたそつのない見事な応対になぜか僕の鼻が少し高くなる。これなら大丈夫そうだ。
その時はまだそう想っていた。間男と接している時間が長くなればなるほど、徐々に妻の笑顔が増えていった。僕のいない所で僕以外の男と楽しそうに会話する妻を見るのが、こんなにも腹ただしいことだとは思わなかった。そして…「主人よりも気持ちいい…」僕は自分の耳を疑った。本当に頭がおかしくなりそうだ。きっとこの世で僕が最も聞きたくなかった言葉なんじゃないか?奥歯がバリバリと音を立てるほど強く噛みしめながら、必死で吐き気を堪えた。それなのになぜか僕の股間は今にも爆発しそうなほど膨張し、これまで味わったことのないくらいの興奮を覚えた。
例えば妻が他の男と過ちを犯したとしても、僕の愛は変わらない…。